何故犬に「石鹸」なのか?~犬のスキンケアにハーブを活用!(3)


こんにちは。
Office Guriの諸橋直子です。

 

さて、これまで2回に渡って

●犬の皮膚のケアにハーブを活用する

と言うテーマでお届けしています。

 

バックナンバー。

■知らないと本当は怖い、ハーブだから100%安全の嘘!?
 ~犬のスキンケアにハーブを活用!(1)

■犬のスキンケアのお勧めのハーブ3種の紹介
~犬のスキンケアにハーブを活用!(2)

 

今日は私自身が「犬のための手作り石鹸」を手掛けており
作成、販売を通して
これまで多くの犬たちのスキンケアに関わってきたことから

「何故、犬に石鹸なのか。

その石鹸に何故ハーブを使うのか」

というお話をしていこうと思います。

 

 

犬は大切な家族の一員。
だからできるだけ優しいシャンプーで洗ってあげたい…。

 

犬のための手作り石鹸はもともと、
私が愛犬であるラブラドールのぐり(2005年6月8日生まれ、♀)のために

 

「安全で優しいシャンプーを!」

 

と思い、作ったのがきっかけです。

 

それまで、私自身が自家用にこつこつ石鹸を作り使っていました。

 

初めて作ったのはオリーブオイルをベースに作成した
「オリーブ石鹸」ですが、そのしっとりした洗い心地にびっくりした私は、
以来ずっと石鹸を作り、使い続けて12年になります。

 

そのため、

 

「犬を石鹸で洗うというのは、犬とってもいいのではないだろうか?」

 

と考え、実際に洗ってみたところ、
今までのシャンプーにはないやさしい洗い心地にびっくり!

 

そしてぱさつきがちだったぐりの毛に
ぴかぴかときれいなツヤが戻ったときの感動は今でも忘れられません。

 

以来、人間より皮膚が薄くてデリケートな皮膚の犬に合わせて、
より低刺激で安心できる石鹸ができるよう、研究を重ね、
2007年より販売を始め、以来たくさんの犬と飼い主さんにご利用頂いている次第です。

 

「今まで市販のシャンプーではどうしてもシャンプー後に、
我が家の犬は痒がって床の上で転げ回っていたのですが、
この石鹸を使ってみて生まれて初めて愛犬がシャンプー後に痒がりませんでした!」

 

「うちの子はぐりさんと同じ黒ラブですが、
シャンプー後にいつもフケが出るので何とかできないものかと悩んでいました。

BLOGでぐりさんの石鹸を知り、うちの子もぐりさんみたいに
ツヤツヤ出ピカピカになってくれればいいな、と思って注文しましたが、
このシャンプーで洗ったところ、
初めてシャンプー後にフケがでなくなったんです!!」

 

 

販売直後から、石鹸を愛用してくださった飼い主さんからは
このようなメールがどんどん届き始めました。

 

…。

 

石鹸自体は犬にも人間にもいいものだ、ということは
経験則として分かっていました。

 

ですが、実際に
「シャンプー選びで困っている」
「トラブル肌で困っている」

 

という飼い主さんたちから、こうした喜びのメールをたくさんお寄せいただくようになり

私自身、

 

「石鹸と市販のシャンプーというのは一体何がどう違うのか?」

 

ということを、もっと突っ込んで知りたくなりました。

 

…。

 

唐突ですが

 

●EBM

 

という言葉を○○さんは聞いたことがあるでしょうか?

 

EBMは「Evidence-Based Medicine」の頭文字を取ったものです。

 

ざっくり言うと「根拠に基づいた医療」となります。

 

これは最近の医療界では広く支持されている考え方で

 

「専門誌や学会で公表された過去の臨床結果や論文などを広く検索し、
時には新たに臨床研究を行うことにより、
なるべく客観的な疫学的観察や統計学による治療結果の比較に根拠を求める」

 

というものです。

 

何故、私自身が突然この「EBM」を持ちだしたかというと…。

 

私自身が、犬の食事を講師として教える立場に立ち
専門の獣医師のもとで知識のブラッシュアップを行う際に
どんな小さな疑問でも

●学術論文を参考にし、その結果に基づく、

●科学的、かつ客観的な理由に基づき解決していく

という内容で講義が進められるからです。

 

 

私自身、こうした論文などのデータに基づいた知識をベースに
講座などでお話ししているので

「犬に塩分をあげてはいけない、という疑問」

「犬に●●を食べさせると××欠乏症になる」

といった巷に広がる噂話のウソ・本当については
客観的事実に基づいてイエス、ノーのアドバイスができるようになりました。

 

 

 

こうした客観的データの裏付けがあると、安心と自信につながりますし
何より、世の中にあふれる「根拠が不明な様々な情報」に
振り回されずに済みます。

 

 

そして、こうした「データに基づいた知識、客観的な情報」こそ
医療現場だけでなく
犬の健康の基本を作る「家庭」で「家族」である私たちが
積極的に知り、活用していくべきだと思う次第です。

 

さて、そう考えた場合

 

「何故、石鹸に変えることで
皮膚トラブルが解決するケースが多いのか?」

 

ということを考え、様々なデータを当たるうちに
おそらくこうではないか?といういくつかの事実を見つけました。

 

その事実とは…。

 

●固形石鹸の洗浄成分である「脂肪酸ナトリウム」は
 他の界面活性剤に比べて穏やかである

 

●さらに、水で薄められると界面活性を失うのも早い

 

●手作り石鹸の場合、原料油脂から分離される「グリセリン」が
 そのまま固形石鹸内に残っている

 

●「グリセリン」自体に保湿効果がある

 

●「グリセリン」自体に洗浄効果は無いが、保水性や粘膜保護作用があるため
  化粧水や目薬にも配合される

 

「何だか難しい言葉が多くていまいちわかりませんが…」

 

と言う方のためにもっとざっくり言いかえると、

 

・極端な例えだけれど、手作り石鹸と台所用食器洗い用洗剤を比較すると
 手作り石鹸の方が洗浄力が穏やか

 

・手作り石鹸は水で薄めるとすぐに
 「ぬるぬる」しなくなってさっと洗い流せる=洗浄力がしつこくない

 

・手作り石鹸には「洗浄成分以外の保湿成分」が含まれている

 

・その成分には皮膚の保護作用もある

 

というようなことです。

 

犬にも人間にも、「皮膚バリア」と言うものが存在します。

 

これは、皮膚が自分自身を守るために分泌する皮脂、
その皮脂を食べて生きている皮膚常在菌、
そしてその皮膚常在菌が生みだす「代謝物」など
もろもろのものが組み合わさったものを指します。

 

皮脂は皮膚の中に存在する水分や油分を
皮膚内にキープする役割を果たしています。

 

皮膚常在菌が適度なバランスで存在することで
悪さをする菌の過剰な増殖を防いでくれていることは
科学的にあきらかになっていますし、

 

常在菌の代謝物がそれ以外の微生物の増殖を
抑制することも明らかになっています。

 

これはどういうことかと言うと

 

●肌は確かに清潔にすることが大事

 

●でも、洗い過ぎて皮脂や常在菌が根こそぎ洗い流されるような
 強い洗浄料だといろいろ不具合が起きる

 

ということです。

 

石鹸に替えて皮膚トラブルがある程度解消した犬たちというのは
もともと皮膚バリアが何らかの理由で弱っており
それまで使っていたシャンプーでは
洗浄力が「その子にとっては」強すぎて
皮膚バリアを壊してしまっていた可能性が高いです。

 

そこで、洗浄力がそれよりも「穏やかである」石鹸に変えたら
状態が改善したというケースが多いです。

 

洗う=洗浄力が強いものがいい!

 

というイメージですが
私たち人間も犬も、食器や油でよごれた機械ではありません。

 

当たり前ですが「生体」である以上、
必要最低限の皮膚バリア機能は残しつつ
過剰な皮脂や汚れだけを適度に洗い流してくれるもの、が
理想なわけです。

 

極端な質問ですが敢えてお聞きします。

「○○さんは油汚れが一発でさっと落ちる台所用合成洗剤で
 ご自身や犬の体を洗いたいですか?」

ということです。

 

いかがでしょうか?

 

おそらく、答えは「ノー」ですよね?

 

別に私は合成洗剤を否定するつもりはありませんし
食器洗いには便利ですから、自宅でも毎日使っています。

 

ただ、自分の体は洗いたくないですし
当然、犬だって台所用合成洗剤では洗いたくありません。

 

要は、それぞれの洗浄料の特徴と強さを知って
ちゃんと使い分けたらいいのでは?と言う話です。

 

ちなみに人間用のシャンプーは「化粧品扱い」ですので
薬事法という法律により、成分の開示がある程度義務付けられています。

 

動物用のシャンプーは薬用と医薬部外品を除き、「雑貨扱い」ですから
原料名、成分名の表記自体が無いものも多いです。

 

そしてやはり、中身が分からない物に対し
人は不安を覚えるものですし
アレルギーを持っている犬の場合、飼い主さんはことさら気を使います。

 

ではもし、

 

●使用されている材料がすべて明記されている石鹸シャンプーだったら?

 

●ただ洗う、というのではなく「スキンケア効果があるとされるハーブ」なども
 中に含む石鹸だったら?

 

●洗うこと自体がそのままスキンケアになるとしたら?

 

そう考えた時に、

 

「そうだ、犬用手作り石鹸にハーブの成分を抽出した
ハーブティーを材料に使ったらどうだろう」

 

「ハーブそのものを練り込んでみてもいいかもしれない」

 

「ハーブをオイルにつけて抽出した、浸出オイルも使ってみよう!」

 

と言うアイデアが浮かんできました。

 

また、使用したハーブのメリットを明記し
禁忌がある場合はそれも併せてしっかりとお伝えすることで
犬と飼い主さんに

「安全と安心感」

も同時にお届けしたい、と考えるようになりました。

 

これが、現在私が犬用の石鹸シャンプーを作るにあたり
大切にしていることです。

 

犬用石鹸を作りに当たっての基準は
自分を洗えるか、また自分の子供を洗えるか、です。

 

我が家の3歳の息子は
生まれて10日後から手作り石鹸で洗っていますし
その後も、こんな赤ちゃんでぽよぽよの頃から現在まで
全身石鹸シャンプーです。

http://officeguri.xsrv.jp/pchan/public/l.php?0001&0&472m3

 

いかがでしょうか?

 

「ふーん、石鹸ってなんだか面白そう!」

 

「犬を石鹸で洗うって言う発想は無かったけど
ちょっと興味がわいてきました!」

 

そんな風に思っていただければ幸いです。

今日はここまでです。

 

 

ドッグホームケアセラピスト
諸橋直子

(終)

 


 

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