あなたの愛犬に本当にあった漢方薬を選ぶには?


こんにちは。Office Guriの諸橋直子です。

 

さて、今日も犬の漢方薬の話です。

 

漢方薬はいろいろな種類がありますが、

 

「今のあなたの愛犬にぴったりな漢方はこれ!」

 

というものを選び出すためには

 

「証(しょう)」

 

というものを理解しないといけない。

 

例えば、犬や人の「体の状態を把握する」ための「証」は、初心者の方であれば以下の4つのパーツに分解するとわかりやすい。

 

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●陰(寒)証

●陽(熱)証

●虚証

●実証

—————-

 

とりあえず4つのパーツで「証」というものを考えてみる。

 

犬の漢方初心者の方にはこの考え方がおすすめです。

 

という話を前回のメールではしました。

 

なので今日は1つ1つをみていくことにします。

 

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●陰(寒)証と陽(熱)証

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一言で言うと、

 

「今目の前の犬の体に異常を起こしている原因は何か?」

 

と言う尺度の一つが「陰証」と「陽証」になります。

 

具体的にみていきましょう。

 

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【陰証】
体が冷えることで異常を起こしている状態を指す:

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悪寒、頭痛、全身の疼痛、お腹の冷え、温めると症状が和らぐタイプの寒気など

 

「体が冷えて病気の原因」

 

になっている状態を指すのが「陰証」です。

 

 

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【陽証】
体に熱がある状態:

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発熱、喉の渇きや痛み、冷たいものを欲しがる、のぼせなど。

 

これは

 

「熱が体の不調を引き起こしている状態」

 

です。

 

これが「陽証」。

 

 

わかりやすい例でいうと「風邪」という病気を発症し、ドラッグストアに風邪薬を買いにいくところを想像してください。

 

「風邪」の漢方というと「葛根湯」が有名です。

 

でもこの有名な葛根湯、

 

「全然効かなかった!!」

 

という不満が実に多く聞かれる薬でもあります。

 

これを、「証」という概念が理解できていると「ああ、そういうことかも」とその原因が予想できます。

 

「葛根湯」

 

は、何を隠そう隠しませんが「陽証」「実証」向けの方剤です。

 

(実証については次号のメルマガで詳しく紹介します)

 

「陽証」ということからわかるように、基本的に「熱」に体が侵されている場合に用いる薬なんですね。

 

このことは、葛根湯が中耳炎、扁桃炎、乳腺炎などの「炎症によって熱が出る」タイプの疾患にも処方されることからもわかります。

 

 

では比較として「陰証」の場合の風邪ってどういうの?ですが、例えば:

 

・頭痛と寒気があり、顔色が悪い

・背中全体が寒い

・食欲がない

 

といった症状が主な風邪の場合、

 

「麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)」

 

という漢方薬の方が適します。

 

これは「陰証」「虚証」向けの漢方薬です。

 

色々と長く書いてきましたが、要はこういうことです。

 

「葛根湯は風邪のひき始めで熱に体が侵されている風邪に向いているが、そうでない風邪もあるので、そういう場合は葛根湯は効果をあまり発揮しない」

 

「風邪」という病気の名前だけで、その代表的な薬である「葛根湯」を飲んでも、自分の風邪がそのタイプと合致していなかったら効果がありません、ということです。

 

だから「証」を合わせるのが大事。

 

よく見ると、ドラッグストアの葛根湯のパッケージにも、ちゃんと

 

「風邪の初期症状、頭痛、発熱、喉の痛みに」

 

という風に、「証」に合わせて薬を選べるよう、書いてあります。

 

ただ、やっぱり「証」を知らないと、自分に合っている漢方薬を選ぶのは難しいですね。

 

「寒証」の風邪でも「頭痛」がある場合もありますし、このあたりはやはり、漢方薬についての基礎知識があった方が自分にぴったりな風邪の漢方薬を選びやすいです。

 

最近はドラッグストアでも、いろいろな種類の風邪向け漢方薬を売り出しています。

 

ざっと例を挙げると:

 

・麦門冬湯(ばくもんどうとう)

・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

・小柴胡湯(しょうさいことう)

・柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)

 

などなど。

 

これらが同じ風邪コーナーに「ドーン!」と売られています。

 

これらを目の前にして、果たしてどれだけの人が、自分にとって本当にあった風邪のための漢方薬を選べると思いますか?ということです。

 

今メールをお読みのあなたご自身はいかがでしょうか?

 

漢方に興味があって、犬のための漢方もちょっと学んでみたい…と思っている方でさえも、たくさんの風邪向けの漢方薬を前にして、自分に合っている方剤を選ぶというのは、至難の技ではないでしょうか?

 

自分のことでさえそうなのです。

 

これが増してや、物言わぬ犬であれば、言わずもがな、ですよねという話。

 

だからこそ、飼い主さんが漢方の「証」については基礎知識を持って、犬の普段の生活の様子や体について、よく観察し、それを獣医師に情報として伝え、一緒に犬に最適な漢方薬を選ぶ必要がある。

 

今日の重要ポイントはそこになります。

 

ちなみに私は、かれこれ5年ほど前に本格的に漢方薬の勉強をして

 

「ああ、ノリだけでドラッグストアで漢方薬を選ぶと損するのか!!!」

 

と衝撃を受けたのを覚えています。

 

私自身は、それまで自分については医師の診断と処方でしか漢方薬を利用したことがなかったのですが、その診断と選び方がいかに適切であったかを、過去の処方を振り返ってみて実感しましたし、

 

以前、自己判断でドラッグストアで漢方を買ってみようかな?と購入を検討していた方剤が
実は全然、とんちんかんなセレクトだった、ということにも気がつきました。

 

ああ、やっぱり基本は大事なんだな、と思った次第です。

 

なので折角、このメルマガを読んでくれている読者の方で「犬の漢方利用」に興味のある方には回り道をせず、犬の体にあった漢方を選べるよう、しっかり基礎を知っていただければ、と思っています。

 

そういう思いで、今日もこのメルマガを書いているわけです。

 

次号のメールでは引き続き「証」の話で

 

●虚証と実証

 

について解説予定です。

 

是非楽しみにしていてください。

 

本日は以上です。

Office Guri
諸橋直子

(終)

 
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