犬の皮膚トラブルに漢方薬(2)


こんにちは。Office Guriの諸橋直子です。

 

さて、前回のメールで、このような話をしました。

 

 

 

 

皮膚トラブルといっても色々あります。

 

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・皮膚の乾燥で困っているのか?

・皮膚がジュクジュクして熱を持っているのか?

・かゆみが強くて辛いのか?

・炎症がひどいのか?

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皮膚トラブルにも色々あって、例えばこれらざっと挙げた4種類にトラブル対し、それぞれ適切な漢方薬があります。

 

 

 

そこで今日は具体例として、

 

「ジュクジュクと分泌物の多い皮膚トラブル」

 

の場合の漢方薬とその証の見方を具体的にお話ししていきます。

 

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●分泌物が多くてジュクジュクとした、かゆみの強い皮膚トラブルに

→ 消風散(しょうふうさん)

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「消風散(しょうふうさん)」

 

という方剤があります。

 

ものすごくざっくり言うと、

 

・夏に悪化しやすい

 

・ジュクジュクとした分泌物のある

 

・長引いて頑固な皮膚トラブル

 

に使用します。

 

では肝心の「証」を見ていきましょう。

 

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●証:陽証、虚実間証

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消風散は比較的体力がある犬(人)向けの方剤です

「陽証」

 

また、病気の原因とそれに対する抵抗力はお互いにさほど強くも弱くもない、つまり「虚と実のどっちともいえない中間」と言うことで

「虚実間証」

 

と言うことは、この場合

 

・比較的体力のある犬で

 

・皮膚のかゆみが強く分泌物が多くて

 

・それが特に、夏に悪化しやすい傾向がある

 

と言う事例に「消風散」は適応する、と言う考え方になります。

 

ここまで丁寧に見ながら薬を選択していくことが漢方薬選びでは重要です。

 

また、皮膚トラブルについては湿疹・皮膚炎に対して使用医学的治療では

 

・ステロイド外用薬

・保湿剤

 

などの使用を行います。

 

かゆみが強い場合は、抗ヒスタミンなどの内服薬を使用する場合もあります。

 

で、このステロイドが非常に「嫌われている」傾向が世の中にはありますが、必要な時に必要な量を、ビシッと(そう、ビシッと。これについては後述します)使うことで、皮膚の炎症を鎮めるのに大変有用な薬です。

 

ところが、このステロイドを処方されたもののステロイドが嫌いだから…と言う理由で「ちょっとだけ」しか使わない方が結構います。

 

これは良くないです。

 

ステロイドを処方された場合、「どのくらいの量を?」と言うのを、ちゃんと獣医さんに確認してみてください。

 

思っていたより、結構な「厚塗り」を指示されると思いますがそれが正解。

 

指示された量をしっかり塗ることで、ステロイド外用薬は効果を発揮します。

 

ステロイド外用薬が効果を発揮している間に、犬自身の皮膚が修復されてステロイドなしでも健康な皮膚をキープできるのが治療の最終目的ですから、使うべき時はビシッと使うことが大事。

 

こう言うことをきちんと理解した上で、飼い主さんも犬の治療にビシッと参加し

 

(今日はビシッとが多いですが、大事なのであえて繰り返し書きます)

 

薬を減らすにしても、ちゃんと獣医師に見てもらった上で減らすことです。

 

慢性の皮膚疾患でステロイド外用薬を使用している際に、急に辞めると、炎症がぶり返して急激に悪化することもあります。

 

前回のメールと同じことを以下、書きますが

 

「西洋薬は嫌い!だから漢方を!」

 

という考えで漢方を選択し、それまで使用していたステロイド外用薬を急にやめて、漢方薬一本で!となると急激に犬の皮膚トラブルが悪化する可能性だってあります。

 

それで一番割りを食うのは、犬自身ですから、そういう極端なことは、やめておきませんか、という話です。

 

漢方薬とステロイド剤を併用し徐々に減らしていく、というやり方で薬を減らし、最終的に薬なしでも健康な皮膚を取り戻せた、というケースは多くあります。

 

大事なのは「飼い主の自己判断」でもなく、「漢方薬への過剰な期待」でもなくステロイド剤、漢方薬両方の特性を知った上で獣医師とよく話し合いながら、飼い主さんが一緒に犬の治療に参加することです。

 

漢方薬の話をするとどうしても、一定の割合で

 

「そうですよね!漢方薬は自然だし副作用もないし犬に優しいし、西洋薬はやっぱりよくないですよねー!」

 

という方がいらっしゃるのですが

 

(メルマガをどう読んだら、そういう解釈になるのか…まあでも人それぞれだから、私がコントロールできる事象でもないし、と基本ノータッチですが)

 

 

「そもそも自然が優しいというのが間違いだし、当然だが漢方薬にも副作用はある。

西洋医学がこれだけ世の中に浸透しているのは何はさておき治療効果が高く優れているからであって一方で、漢方薬にも当然良いところがあるから世の中で利用され続けているわけでもあるし両方の特性を理解し、併用しながらうまくやりましょうよ」

 

 

というのが、私がこのメルマガを通して「犬の漢方薬利用」について言っていることです。

 

ここが理解できると、本当に漢方薬は私たち自身、そして犬にとっても心強い味方になってくれます。

 

というわけで次号はいよいよ

 

「漢方薬の副作用の話」

 

大事な話なので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。

 

漢方講座のテキスト作成もいよいよ大詰め。今日明日で、ほぼ完成の予定です。

Office Guri
諸橋直子

(終)

 
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