Office Guriの諸橋直子です。昨日、冷凍コーンを使ったポタージュを作り、離乳食中の我が家の犬:ケインに食べてもらいました。
基本、離乳期の食事はふかやしたフードにスープやポタージュ、ペースト状にした手作りごはんをプラスというスタイルで進めています。
あと1ヶ月もすると、フードにぬるま湯はいれるけどふやかし無しの食事に移行します。ちょっとずつ胃腸を慣らして行く感じですね。
せっかくなのでこの期間に、スープやペーストのバリエーションをいろいろ試してみようと思っています。
特にスープは離乳期の犬以外でも、フードをメインに食べている犬の食事にかけてあげるだけで水分摂取量が増やせます。
ところで犬の水分摂取量を増やすことには、健康上どんなメリットがあるのでしょうか?
今回はこれについて解説して行こうと思います。
健康な犬にも「スープをプラス」がおすすめの理由
〜尿路感染症の予防に一役かう、水分補給〜
「我が家は普段ドライフードを食べさせているけれど、そこにわざわざスープを足すメリットって何ですか?」
そんな風に思っている方も多いと思うので、これについて解説します。
水分を十分に摂るメリットはいろいろありますが、今回は「尿路感染症の予防に役立つ」というのを一番に挙げたいと思います。
なぜか?
その前に「尿路感染症」について解説します。
犬の「尿路感染症」とは?
「尿路感染症」の「尿路」とは、腎臓、尿管、膀胱、尿道を指します。なので「尿路感染症」はこれらの部位に病原体が感染することで起こる感染症を指します。
例えば、膀胱に感染が起きると「膀胱炎」と呼ばれます。
ところで実は健康な犬の尿には通常、細菌はいません。またおしっこを排泄するための尿道にも、ほぼ細菌はいません。
ところがそんな無菌の膀胱や尿道も、何かのきっかけで細菌などが感染症を引き起こす場合があります。
「膀胱炎」を治すには、水分も大切
読者の皆さんの中にも、犬の膀胱炎で通院した経験があるという方がいらっしゃると思います。
膀胱炎はその多くが、細菌感染によって引き起こされます。そのため抗生物質が処方されることが多いと思いますが、その際
「できるだけ水分をとって、おしっこをたくさん出してください」
と指示されたことはないでしょうか?
実は我が家の3頭目の犬:カンナが膀胱炎の常連でした。我が家に来たのは11歳のときでしたが、それまで実家で飼われていたカンナが膀胱炎になると実家へ車で迎えにいき、病院へ連れて行っていたのは私です。
尿検査などで週に何度も通院する必要があったため膀胱炎が治るまで我が家に泊まってもらい、膀胱炎の治療薬を飲みながらおしっこがたくさん出るように、手作りごはんのメニューを考えて作ったのも、良い思い出です。
我が家の犬になってからも、せっせと膀胱炎予防メニュー作っては食べさせていました。実際の食事はこちらで紹介しています。
水分たっぷりのスープごはん。食事からたくさん水分を摂れば、当然おしっこがたくさん出ます。
そして実はこの「排尿」という行為は、膀胱と尿道を大量の水で洗い流していると同じことです。
何らかの理由で膀胱や尿道に菌が侵入し感染症を起こした、または無症状だけれど、菌が増えれば感染症を起こす可能性が高い。
そんな時に、たっぷりのおしっこで膀胱と尿道を洗い流す。
お風呂掃除だって磨いたあとは、たっぷりの水で洗剤や汚れを落とす方が綺麗に落ちますよね?これがちょっとの水だと、うまく洗い流せない場合があります。
膀胱や尿道にも同じことが言えます。
ドライフードにスープをプラス!美味しくたっぷりと水分補給を。
実はドライフードの水分含有量は10%以下と決められています(*)。これはカビなどの発生を防ぎ、フードの品質を保つのに必要なことです。
(*)参考:ペットフードの種類 | 一般社団法人ペットフード協会
https://petfood.or.jp/knowledge/kind/
一方で、水をあまり積極的に飲まない犬も多いです。犬には人間のように喫茶の習慣はありません。
そして振り返ってみると、私たち人間は「喉の渇きを感じて水を飲む」という機会は実はあまり多くありません。
食事の際に水やお茶を飲む習慣がある人は多いです。それ以外にも、休憩時間や仕事をしながらでもお茶やコーヒーを飲んでいるという人も多いはずです。
ちなみに私も、この記事を書きながらコーヒーを飲んでいます。喉が渇いているからというよりは、コーヒーを淹れてPCに向かうと仕事のスイッチが入るという習慣になっているから飲んでいます。
犬は基本、喉が渇いている時か「何だかその飲み物は美味しそうだな」と感じた時以外、水分を摂りません。
それであれば、ドライフードに手作りの美味しいスープをかけてあげるのはいかがですか?という話なのです。
犬はいつものフードにプラスして、様々な素材の旨みが凝縮したスープがかかっていることでたっぷりと水分を自然に摂取できます。
スープであれば手作りごはんよりは簡単に、気軽に作ることができます。
スープからの応用編で、じゃがいもやにんじん、カボチャなどを使ったポタージュも犬が喜んでくれます。またこれからの季節、スープを冷やして固めた冷たいジュレも暑さで食欲が落ちがちな犬の力強い味方になります。
というわけで、犬にスープはおすすめです。普段ドライフードを食べている犬たちも、手作りごはんの子も、子犬から老犬まで、年齢を問わず美味しく食べられて体に優しいのがスープです。
興味のある方は動画を参考に、ぜひ作ってみてください。
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