Office Guriの諸橋直子です。
今回も ”ペットフードの表示が「人間並み」に?米国発、最新動向をご紹介” をテーマにお届けします。
前回の記事では、アメリカのAAFCO(米国飼料検査官協会)が中心となり、ペットフードの表示をもっとユーザーにわかりやすく、直感的に理解できるように変えよう!という動きがあることをお伝えしました。
この動きは、
pet food label modernization (PFLM)=ペットフードラベルの近代化
と呼ばれていますが、このメールでは「消費者のニーズに合わせて表記をわかりやすく、透明化する」というニュアンスを考えて
「最適化」
の言葉を当てることにします。
では、いつから変わるの?具体的に何が変わるの?という点について解説していこうと思います。

この記事の作成者:Office Guri 諸橋直子
日本ペットマッサージ協会認定 ペット東洋医学アドバイザー、JADP認定中国漢方ライフアドバイザー、SAE認定犬の管理栄養士アドバンス、JADP認定上級ペット看護士。
手作りごはん歴19年。犬の手作りごはん、アロマテラピー、薬膳など家庭でできる愛犬のケア普及のため活動しています。各種オンライン講座開講中。特に人気の犬の薬膳講座は受講者数250名を超える。犬の手作りごはんの専門Youtubeチャンネル(登録者数4,120名)運営中。
人間の食品と同じ感覚で、ペットフードの栄養情報がチェックできるようになる未来も近い?
AAFCOではユーザーによりわかりやすく、栄養成分の情報の透明度を高めたラベル表示への移行を2024年からスタートさせるよう、ペットフード生産者へ促しています。
移行期間は6年設けられています。
この期間内に色々準備して、2030年までにはペットフードのラベル最適化(PFIM)の規格に合わせたラベル表記に変えてねというわけです。
移行に6年も!?と思われるかもしれませんが、いきなり全てを変えようとすると、既存の在庫のラベルを新たに作成して貼り直したり、WEB上の栄養表記を短時間で全て更新しなければならないなど作業もコストも莫大になります。
前回記事でもご紹介しましたがアメリカのペットフード市場規模は「約9兆円」。桁違いに大規模です。
そのため変化に対応し、ラベルを変える、WEBでの栄養成分表示を変えるといった作業は短期間ではできません。なので6年という猶予が設定されています。
日本でも有名なアメリカから輸入されているペットフードは多くの種類がありますので、アメリカでこうした変化が起こると当然、タイムラグは生じますが日本でもペットフードの表記が変わると予想されます。
なので飼い主さんが今のうちにこの情報を掴んでおいて損はないですし、消費者の安全や健康志向に敏感なメーカーほど、ラベルの切り替えにいちはやく対応する可能性もあります。
そうしたメーカーの姿勢をモニタリングすることも、私たち消費者が良いペットフードを選ぶ際の参考になります。
なのでまずは「こういう動きがある」ということを、頭の片隅に置いていただければと思います。
具体的には何が変わるの?4つの大きな変化があります。
ラベルの最適化は、4つの大きな変化が予定されています。今回はまず1つ目の変化について解説します。
Nutrition Facts Box(栄養成分表示ボックス)
1つ目は栄養成分表示を「ボックス=表」で、一目瞭然にわかりやすくしましょうという変更です。
人間の食品でも多くの場合、四角く囲った枠の中に表形式でカロリーや栄養素が表示されていますよね。

あの四角く囲ったボックス表示をペットフードでもやりましょう、義務化しましょうというのが大きな変更点です。
なぜボックス表示にするか?というとシンプルに視認性が上がるからです。
他の説明の中にモザイクタイルの埋め込みのように栄養情報が記載されていると、パッとみてどこに栄養情報があるかわかりません。
でも四角く囲った枠の中に栄養に関する情報がまとまっていれば、ユーザーはすぐに認識できますよね。
ペットフードのように多くの人が利用する製品では、この「パッとみて直感的に理解しやすい」ということがとても大切です。
なのでここをまず変えましょうというのが、今回の変更の1つ目です。
表示ボックスの中身も変わります
そして実は、表示の中身も大きく変わります。
最も大きな中身の変化は、栄養表示がこれまでの
・脂質:◯%以上
・タンパク質:◯%以上
といった「保証値表示」から
・脂質:◯g
・タンパク質:◯g
という、実際にそのフードに含まれている数値になる点です。
「保証値」というのは、例えば「このフードには脂質10%以上が含まれていることを保証します」という意味で「脂質:10%以上」と表記するやり方です。
そのため実際には11%かもしれないし、13%かもしれない。でも10%以上は保証しますよという数値です。
ここがはっきりしないので何となくモヤっとするし、わかりにくさも感じるというユーザーの声が反映された結果、「保証値」をやめて「実際に含まれている数値」を明記しようとルールが変更になりました。
また栄養素の量を表記する際も「1カップあたり」や「1缶あたり」「1個あたり」など、ユーザーが実際に使用する際にわかりやすい単位をもとに表記するルールに変更となりました。
100gあたりの栄養やカロリーが表示されていても、正直ピンとこないという飼い主さんは多いと思います。
これは人間の食品でもよくあることで、例えば私はお菓子を買う際にこの100gあたり表記でイラッとさせられます。
太りたくないのでお菓子1個当たりのカロリーを把握したいのに栄養表示は100gあたりだったときの
「1個当たりのカロリーを書いてくれよ!」
というもどかしさは、多くの方が経験されているのではないでしょうか?
(ドーナツ1個あたりグラム数を測り、再計算するのは面倒すぎます)
ペットフードも同様です。知りたいのはおやつ1個当たりとか、うちの子が1回で食べる1カップあたりのカロリーなんだよという苛立ちが新ラベルでは解消されるということです。

いかがでしょうか?
ラベルの変化の1つ目について今回はお話ししました。
実はこの1つ目の変化についても、まだお話しすべき重要な内容があと2つあります。
長くなるのでこれは次回にまた詳しく解説しますが、ペットフードのラベル変化を知ること1つとっても私たちユーザーにとっては有益な情報です。
なのでこうした情報にも日頃からアンテナを貼っておき、必要に応じてキャッチしていきたいですね。
というわけで今回はここまでです。続きは次号で。

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