コラム

10月1日は「補助犬の日」 | 補助犬が気持ちよく受け入れられる社会を | コラム

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

こんにちは。Office Guriの諸橋直子です。

今日からいよいよ10月ですね。さて、今日のテーマは「補助犬の日」

10月1日は「補助犬の日」 | 2002年、10月1日に身体障害者補助犬法が施行されました

補助犬とは盲導犬、聴導犬、介助犬たちのこと。

補助犬法では公共施設、不特定多数の者が利用する施設で、補助犬の同伴を拒んではならないことを定めています。

その一方で、盲導犬育成8団体が行った盲導犬ユーザーを対象に調査によると、「盲導犬の同伴を拒否された」と言う体験を持つ人が対象者643人中、336人(52%)にものぼることが分かりました。

出典:「盲導犬受け入れ拒否」52%のユーザーが経験~初の全国規模調査を実施しました
https://www.moudouken.net/news/article/page_494.php

拒否の理由は様々です。

「前例がない」「犬が苦手/犬アレルギーのお客様がいる」「以前、別の使用者が入店した際にトラブルがあった」「食べ物を扱っている」「スペースが狭い」などなど。

出典:盲導犬を理由に「入店拒否」が6割以上 店の主張「犬が苦手」「前例がない」「トラブルがあった」
https://godabu.jp/forcus/8492

確かにこうした理由で拒否するのは、拒否する側にも理由があるようにも見えます。でも本当にそうでしょうか?と言うのが私の個人的な感想です。

拒否の理由について、いろいろ個人的に考えてみた

「犬が苦手」

自分が「苦手」と言う理由だけで拒否していいんだろうか

視力が低い人に「私はメガネをかけた人が苦手だから、ここではかけないで」と言うでしょうか?

盲導犬を「犬」と言う動物としてみるのではなく、その人が社会生活を営む上で必要不可欠なものと捉えてみる。

それでも「苦手だから」と言う理由で簡単に拒否できるだろうか?

好悪の感情は誰でもあるもの。でもそれを理由に誰かが生きていく上で必要とするものを否定していいの?と思います。嫌いなものが少しくらい同じ空間にあっても、命には関わらないですよね。

「前例がない」

いろいろ事情はあるかもしれませんが、本当にそれだけの理由で、盲導犬ユーザーの社会生活を営む権利の一部を否定していいの?と考えます。

拒否された側には、その後ずっと「またお店で入店拒否されるかも…」と言う怯えが残ってしまうでしょう。それがもし、その後の社会生活に積極的に参加できなくなるリスクを含むとしたら?

「前例がない」の一言が、その後のその人に人生に少なからず暗い影響を与えるとしたら?そこまで考えた上での拒否なのか、いろいろ疑問は残ります。

「トラブルがあった」

どう言うトラブルかは分かりません。ただ、盲導犬がらみで一度トラブルになったからと言ってその後、全ての盲導犬ユーザーを拒否するのはおかしくないですか?と思います。

もし盲導犬に関係なく、ある「男性」が仮にトラブルを起こしたとしたら、そのお店は当然、その後「男性はすべて」入店拒否するんですよね?違うの?だとしたらそれは「差別」ではないかな?と考えるわけです。

犬が嫌いでも全然いい。でも「否定」はしないで

私は別に、自分が犬を飼っているから、好きだから、社会の人全員に「盲導犬を理解しろ!受け入れろ!」と言っているわけではありません。

犬が嫌いない人、苦手な人だって当然います

でも、世の中好きなものばかりに囲まれて生きていないでしょう?犬以外にも、ちょっとの嫌なこと、苦手なことだって当然身の回りにいろいろあるはず。

ちなみに私は子供が苦手です(自分にも子供がいるにも関わらず)。

でも公共施設から子供を追い出そうとは思いません。電車やスーパーで騒ぐ子供もいますが、たいていの親御さんは申し訳なさそうにしているし、子供を注意している。

そして、すごく身の置き所のない気持ちで小さくなっている方がほとんどです(私も経験者なので、その申し訳無さいっぱいの気持ちはすごくよく分かります)。

だから思うんですよね。

「あー、こう言うのお互い様」

だって。

盲導犬も、その他の補助犬も一緒です。

苦手でもいいです。

でも公共の場から、多くの人が楽しむスペースから、病院から、犬が嫌いでもいいから補助犬を追い出さないでほしい。

温かい目で見なくてもいいけど、嫌味を言ったり、冷たい態度を取らないで欲しいです。だってお互い様ですから。

「犬を入れるな」

と言うのは簡単。

対象が「犬」だと思うと言いやすいからです。

でも実際には、犬を連れて勇気を持って社会に出てきている盲導犬ユーザーをはじめとする、補助犬ユーザーを否定していることになる。

これだけ世の中、多様性多様性言われているんです。犬と一緒に社会参加している人がいていいじゃないですか。

補助犬に限らず、様々な事情を抱えた人が世の中に参加しています。できるだけ多くの人たちが快適に暮らせる社会になれば、多分、みんながもっと楽しく暮らせるようになる。

もちろんそこには自分も含みます。

そんなわけで、長くなりましたが、補助犬を見かけたら、そっと遠くから見守ってください(犬に声はかけないで。気が散って事故になる場合があります)。

そしてもし、補助犬ユーザーの方が何か困っているようであればユーザーの方に声をかけてみてください。(でも視覚障害者の方に、いきなり肩に触れるなどのボディタッチは厳禁です。びっくりされます)

手助けの方法についてはこちらのサイトを参考に。

視覚障がい者の介助方法(北海道盲導犬協会)
http://www.h-guidedog.org/sight/kaijo/

こちらも参考に「インクルーシブデザイン」

「インクルーシブ・デザイン」というのは、子ども、高齢者、障がい者などマイノリティだと考えられてきたユーザーを排除しないデザインのこと。

製品の企画段階から彼らに参加してもらうことにより、出来上がったものは、多くの人たちにとって使い勝手の良いデザインになる、と言う考え方です。


最近では、傷に貼る「バンドエイド」が「色のラインアップを増やす」ことが一時話題になりました。これもインクルーシブデザインの考えを取り入れたもの。

『バンドエイド、多様な色合いのばんそうこう発売へ』
https://www.cnn.co.jp/business/35155256.html

こんな風に、世の中では「人々の多様性を考えて、世の中の仕組みや製品も変えよう」と言う流れになってきています。

補助犬もこうした中で、受け入れが広がっていくと良いですね。

この記事はメルマガ「ぐり通信」のバックナンバーです。
最新号の配信を希望の方はバナーをクリックしてお申し込みください。無料でご購読いただけます。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。