AEAJ認定アロマテラピーインストラクター、Office Guriの諸橋直子です。今回も「犬のアロマテラピー」のお話です。
前回の記事はこちら:
秋におすすめドッグアロマ(1)そもそも犬にアロマはOKなの?
前回の記事では
「アロマテラピーは安全に楽しむためのルールがありますよ。それを守れば、犬も安全に楽しめますよ」
というお話をしました。
今回はその「安全に楽しむためのルール」を詳しくご紹介していきます。
犬・人共通の「アロマを安全に楽しむルール」
アロマテラピーを犬そして人が安全に楽しむためには、誤った使い方をしないことが大切です。以下は、安全にアロマテラピーを楽しむための基本ルールです。
・原液を直接肌に触れさせない
・精油を飲用しない
・使用濃度を守る
・保管場所、保管方法を守る
・光毒性に注意
・皮膚刺激を起こす精油に注意
・持病がある、妊娠中である、乳幼児は使用しない方が良い場合もある
数が多いのでルールの前半について、まずは解説していきます。
【1】原液を直接肌に触れさせない
アロマテラピーで用いる「精油」は、植物に含まれる有機化合物を高濃度に濃縮したものです。
そのためいくら穏やかな成分であっても「非常に濃い状態」で肌につくとトラブルの原因になる場合があります。
「植物由来でやさしい」は、一般的によく用いられるキャッチコピーとして流布していますが、植物全体を見渡すと決して植物は人間に対して優しくありません。
毒を持つ植物も多く、使い方次第では害になる成分を含むものもたくさんあるのです。
そもそも植物は「植物自身が繁栄し、子孫を残す」ために生きています。決して人間の役に立つために存在しているわけではありません。精油に用いられる植物は、多くの植物の中から人間が改良を加えたり、人間に有益なものを選び出して栽培したりして、人間に有利なものを選りすぐって利用しているといえます。
そうして選び抜いた植物でさえ、使い方によっては害になる成分を含む場合があり(次回の記事で紹介予定の「光毒性」がそれに当たります)その視点からみると、精油は決して「植物由来の優しい物質」とはいえません。
と、ずいぶん脅かすようなことを書きましたが、「植物由来だからやさしい」と誤った理解のまま精油を扱い、結果、皮膚トラブルなど望まない不快な目に遭うよりも
「精油は濃縮されたものなので直接そのまま肌につけるとトラブルになる場合もあるし 、成分によってはさらに注意が必要なものもある」
という、慎重な姿勢で臨む方が安全です。
これは大事なポイントなので、Office Guriの有料アロマ講座でも必ず受講生の皆さんにお伝えしている内容です。
なのでこの機会に読者の皆さんにも植物と人間の関係を客観的に考え、精油を安全に取り扱う姿勢を知っていただければと思います。
【2】精油を飲用しない
精油は雑貨扱いです。食品ではありません。また精油を飲用すると消化器を荒らしたり、大量の精油成分が消化器から吸収されることで健康を害する可能性があります。
【3】使用濃度を守る
精油は原則、薄めて使用します。どのような目的で使用するかによって、適切な濃度が異なります。人間より体の小さな犬の場合には、人間よりもさらに使用量を減らす配慮が必要です。
いかがでしょうか?アロマ雑貨店では販売に際し、こうした注意点を消費者に伝えることは基本しません。
そのため安全にアロマテラピーを楽しむためには、使用者が自ら、安全についての知識を学ぶ必要があります。
というわけで、注意事項を【1】〜【3】までご紹介しました。次回の記事では、残りの注意事項について引き続き解説していきます。
犬のアロマ関連の記事はこちらにまとめてあります。興味のある方は参考にしてください。

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