アロマテラピーは、植物から抽出した香り成分である精油を用いて健康増進やストレスケアを行う自然療法です。犬は優れた嗅覚持った動物であるため、少量の精油を適切に用いるだけで十分な効果が期待できます。
「犬にアロマテラピーを行っても良いのか?」と疑問に感じている飼い主さんもいらっしゃると思いますが、犬に適切な精油を選び、安全な使用方法と量を守ることで犬も快適にアロマテラピーを楽しむことができます。
詳しくは「犬に避けたいアロマ精油23種リスト | アロマテラピーインストラクターが解説」および「犬のアロマテラピー | 安全な使い方ガイドとお勧め精油の紹介【AEAJ認定アロマテラピーインストラクター監修】」で解説していますので、参考にしてください。
また犬に安全にアロマテラピーを活用する方法をまとめた無料ガイドブック(電子書籍)も配布中です。ご希望の方はぜひご請求の上、ご活用ください。
犬のストレスケアに役立つアロマテラピー
犬も人間同様、ストレスを感じる場面が多くあります。そんな犬にとってアロマテラピーを用いたストレスケアやリラクゼーソンは、心地よい香りを楽しみながら犬の心と体の緊張をほぐすのに役立ちます。
ではどんなことが犬のストレスになるのでしょうか?ここでは犬のストレス3種類に分けて解説していきます。
犬のストレスその1:物理的な要因
- 生活環境の突然の変化(引っ越し、家族が増える、減るなど)
- 適切でない温度(暑すぎる、寒すぎるなど)
- 騒音(静かでない環境)
- 不衛生な住環境
- 狭すぎる住環境
飼い主さんの引っ越しで環境が変わる、新しい家族として別の犬がやってくるなどの環境の変化も、犬の性格によってはストレスとなります。
また空調に気をつけていても夏は暑く、冬は寒いです。こうした快適でない気温もストレスとなります。
近所で工事が始まった、家のリフォームで騒音が続く、花火の音、強い風の音なども音に敏感な性格の犬にとってはストレスになります。
犬のストレスその2:生物学的な要因
- 栄養の過不足
- 排泄が自由にできない
- 病気、怪我などによる痛みや痒み
多すぎる食事やおやつの与え過ぎも、犬にとってはストレスになる上、健康体重を維持できず肥満を招くので注意が必要です。
留守番の時間が長い、外でしか排泄しないので連れ出す回数に限界がある場合など、排泄が自由にできないことも犬のストレスになります。
また慢性疾患による痛み、痒みなど体の不快感が長期間続いている場合も犬のストレスとなります。
犬のストレスその3:精神的な要因
- 犬の発するサインを理解してもらえない
- 不安、緊張、恐れなど
- 仲間が周囲にいないことへの不安(犬は群れを作る動物)
犬は様々な体の動きで意思を伝えようとします。この犬特有のサインを飼い主さんに理解してもらえないことが、ストレスになる場合もあります。
例えば犬のあくびは緊張状態から自分を落ち着かせようとするサイン(カーミングシグナル)ですが、犬を叱っているときにこのサインが出るとさらに飼い主さんが怒ってしまう場合があります。犬としては自分を落ち着かせるためのあくびですが、人間である飼い主さんには「真面目に聞いていない!」と取られてしまうことがあります。
また様々な理由で犬が不安、緊張、恐れを感じることが長期間続くと、ストレスの影響で犬が体の不調を訴える場合があります。食欲不振や嘔吐、下痢などの消化器症状として現れることもあるため注意が必要です。
犬によっては周りに家族がいないと不安を感じる場合があります。個体差があるため、犬の性格をよく見極め対応する必要があります。
弱いストレスでも、持続することで健康に影響する
すべてのストレスが悪いわけではありません。適度な緊張感は集中力を高めたり、やる気の元になったりすることを私たちは日常生活で経験しています。しかしながら適度であれば良い影響を与えるストレスであっても、長期間それが継続するのは良くありません。
ストレスはたとえそれが弱いものでも、継続して受け続けることで犬の健康を害する場合があります。
犬の生活からストレスをゼロにするのは現実的ではありません。しかしながら継続して犬に影響を与え続けるようなストレスは、できるだけ取り除くよう配慮が必要です。
ストレスによって起こる犬の体の変化
ストレスを受けると犬の体はそれらの圧力から自らを守るように働きます。その一つが各種ホルモンの分泌です。
- アドレナリンの分泌(心拍数上昇、血圧上昇)
- コルチゾールの分泌(血糖値の上昇、免疫系の抑制)
これらのホルモンはストレス下で犬の生命を守るために必要な反応です。一方で、長期間のストレスによりこれらの反応が続くと病気が起きやすくなります。
ストレスによって起こる、犬の行動変化
ストレスによって犬の体には以下の症状が現れる場合があります。
- 体の震え
- 食欲不振
- 下痢
- 脱毛
- 攻撃性
- 無駄吠え
- 室内を荒らす
- トイレの失敗
愛犬のストレスケアにおすすめの精油5種
犬の緊張や不安を和らげ、リラックスを促すことがストレスケアにつながります。アロマテラピーの精油の中にはストレスケアの目的に使える精油が数多くあります。
ここでは犬におすすめの精油5種をご紹介します。
- ラベンダー(真正ラベンダー)
- ネロリ
- ローズ
- カモミール・ローマン
- スイート・マジョラム
ラベンダー(真正ラベンダー)

ラベンダー
【おすすめ用途】ストレスケア、抗菌、抗ウイルス
甘さと爽やかさを併せ持つ香りでアロマテラピー初心者におすすめです。
ラベンダーには様々な種類があります。犬に使用できるのは真正ラベンダー、トゥルーラベンダーと呼ばれる種です。
必ず「Lavandula angustifolia」または「Lavandula officinalis」と表示されているものを購入しましょう。精油には「学名」の記載があるのが一般的です。
【ラベンダーにも種類がある:犬には必ず「真正ラベンダー」を】
ラベンダー精油には4種類あります。犬に穏やかに作用する「真正ラベンダー」と犬への使用を避けるべき「スパイクラベンダー」「ラバンジン」「ラベンダーストエカス」です。。
「スパイクラベンダー」「ラバンジン」「ラベンダーストエカス」の3種に共通して言えるのは「カンファー」という成分を多く含む点。
「カンファー」はいわゆる「カンフル剤」の成分ですっきりとシャープな香りが特徴です。ケトン類に分類され、神経毒性が指摘されます。
神経毒性、と書くと何やら恐ろしいものに見えますがこれは使用量と濃度に依存します。カンファーは適量であれば、筋肉や神経への適度な刺激となり痛み和らげる、集中力を高めるなどの作用が期待されます。
他方刺激が強い物質であることもまた事実です。そのため犬への使用に向かない成分でもあります。
優れた鎮静作用を持つ成分を多く含むため、犬のストレスケアやリラクゼーションに最適です。ラベンダーに含まれる成分「酢酸リナリル」は鎮静作用を持つことで知られます。
また抗菌、抗ウイルス作用を生かして犬用ボディスプレーや肉球クリームへの使用もおすすめです。
- 学名:Lavandula angustifolia / Lavandula officinalis
- 抽出部位:葉と花
- 抽出法:水蒸気蒸留法
- 成分:酢酸リナリル、リナロール
ネロリ

ネロリ
【おすすめ用途】ストレスケア
ネロリはビターオレンジの花から得られる精油です。
柑橘特有の爽やかな酸味、甘さ、ほのかな苦味をバランスよく含む香りです。その優雅さから香水業界でも大人気の香りです。
ビターオレンジの花が希少であるため、精油も高価です。1ml 4,000円前後で販売されており、その価格から犬への使用を躊躇される飼い主さんも多いですが、素晴らしいリラクゼーション効果が得られるため犬には大変おすすめの精油です。
「天然の精神安定剤」と呼ばれる香りで、質の良い睡眠と深いリラクゼーションを誘う
ネロリには鎮静作用を持つ成分が多く含まれており、不安や緊張を和らげる効果が期待できます。そのためストレスを感じてイライラしている、眠りが浅いといった犬のリラクゼーションにおすすめです。
繊細な性格の犬は物音や環境の変化などでストレスを感じ、イライラして胃腸が不調になることもあります。そうした犬にネロリでマッサージオイルを作り優しくマッサージを行うことは、犬を安心させる手助けとなります。ネロリはストレスからくる胃腸の不調時にも、緊張を和らげて胃腸症状が回復する手助けになる精油としても人気です。なのでそのようなトラブルで困っている犬たちにも、ぜひ試してもらいたい香りです。
元気な犬たちも良い香りは大好きです。爽やかで心落ち着く香りは犬も、そして人も安心させます。
ほんの1滴、ホホバオイルに加えたネロリの香りは驚くほど優雅に優しく香ります。このようにマッサージオイルにすることで長く楽しめます。
そう考えると1mlは一見高価ですが、実は長く楽しめることを考えると意外とコスパが良いのです。犬のためのマッサージオイル、肉球ケアクリームなど様々なボディケア用品をご家庭で作って楽しめます。
- 学名:Citrus aurantium
- 抽出部位:花
- 抽出法:水蒸気蒸留法
- 成分:リナロール、ネロリドール、酢酸リナリル
ローズ

ローズ
【おすすめ用途】ストレスケア
甘く優雅な香りは「花の女王」と呼ばれます。大量の花からわずかしか取れないため希少価値が高い精油です。リラクゼーション効果が高く、犬のストレスケアやスキンケアに最適です。
ローズ精油には水蒸気蒸留法、有機溶剤抽出法の2種類があります。後者は「ローズ・アブソリュート」として区別されます。
抽出法による違い「水蒸気蒸留法」「有機溶剤抽出法」
ローズには2種類の抽出法があります。
水蒸気蒸留法は、ローズの花びらを水蒸気に当て精油成分を蒸発させ、冷やして液体になった上澄を精油として使用します。そのため熱に強い成分が多く残ります。また副産物としてローズ・ウォーターと呼ばれる芳香蒸留水が得られます。
有機溶剤抽出法は、ローズの花びらを溶剤に漬けて香りの成分を丸ごと溶かし出す方法です。そのためローズそのものの香りが再現されます。抽出後溶剤は取り除かれるため、残留の心配はありません。また水蒸気蒸留法よりもたくさんの精油が得られるため、価格も水蒸気蒸留法で得られた精油よりも手頃です。
ローズは古代ローマ時代に、香油や軟膏など医薬品として扱われてきた歴史があります。
香りの良さを楽しむだけでなく医薬品として使われたと、博物学者プリニウスはその著作『博物誌』で述べています。
「薔薇の香油は軟膏になり、それ自体が医薬の性質を持つ」
このほか、耳、口の潰瘍、扁桃腺、胃、子宮、直腸の疾患、頭痛などへの効果が記載されています。
そのため現代に生きる私たちが、愛犬の健康管理やストレスケアにローズを用いることは理にかなっているといえます。
10世紀ペルシャの哲学者で医師、科学者でもあったイブン=シーナによる『医学典範』にもローズを利用した処方が多く記載されています。
頭痛や発熱、トラウマにローズオイルを使用する、唇のひび割れや炎症にローズオイルと卵白を混ぜたものを塗る、腹痛と腸の病気への処方、外用薬としてやけどにローズオイルを塗るなどです。
またフケやシワ、抜け毛などにもローズが利用されていたという記載もあります。
ブルガリアはローズの一大産地として知られており、古くからローズを家庭の薬として利用してきた伝統があります。
眼病への効果が特に有名で、そのほかにも精神のバランスを取る作用、皮膚疾患、頭痛、湿疹、口内炎などにも利用されてきました。
こうした背景から現代ブルガリアでは、これらの効能についての科学的研究が盛んに行われています。
その成果の一例として
- ローズオイルので中枢神経抑制作用
- ローズ精油の抗菌作用
- ローズの抗寄生虫作用
などが明らかになっています。
- 学名:Rosa damascena
- 抽出部位:花
- 抽出法:水蒸気蒸留法、有機溶剤抽出法
- 成分:シトロネロール、ゲラニオール
カモミール・ローマン
スイート・マジョラム
老犬のケアにお勧めの精油「痛みを和らげる」「血行促進」
老犬期に入ると犬の体には様々な変化が起こります。そんな変化に伴い不快感を和らげるのに役立つ精油をご紹介します。
老犬の「痛み」に伴う辛さを和らげる精油
老犬のケアにもアロマテラピーはおすすめです。特に老犬期には様々な痛みを伴う疾患が増えてきます。
- 椎間板ヘルニア
- 関節症
- 腰痛
これらの疾患に対し動物病院で適切な治療を受け、鎮痛剤の使用なども行いつつ、家庭でのプラスアルファの「辛さを和らげるケア」としてアロマテラピーを活用できます。
老犬の体の痛みは上記の疾患由来のほかに、筋肉のこわばりや緊張でも起こります。そんな時に精油の香りを嗅ぐことで緊張がほぐれ、間接的に痛みの原因にアプローチすることが可能です。
近年の研究では、ラベンダー精油が犬の診療時のストレスを軽減する、保護犬のストレスが軽減し休息時間が増えるなどの結果が報告されています。
参考:
Effect of a lavender (Lavandula angustifolia) essential oil-based formulation on dogs’ welfare during veterinary clinical examination
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1558787826000183
Effect of lavender (Lavandula angustifolia) essential oils on sheltered dog behavior: preliminary results
https://dogbehavior.it/index.php/dogbehavior/article/view/111
ラベンダーは初心者でも使いやすく、好む犬も多いです。上記の参考記事内ではラベンダー精油を高濃度に含む製剤を塗布していますが、家庭ではおすすめの方法ではありません。家庭で行う場合はアロマストーンに精油を数滴垂らしてほのかな香りを楽しむ、または水で薄めて使用するタイプのディフューザーが良いでしょう。
老犬の辛さをやわらげる:真正ラベンダー

ラベンダー
【おすすめ用途】ストレスケア、抗菌、抗ウイルス
甘さと爽やかさを併せ持つ香りでアロマテラピー初心者におすすめです。
ラベンダーには様々な種類があります。犬に使用できるのは真正ラベンダー、トゥルーラベンダーと呼ばれる種です。
必ず「Lavandula angustifolia」または「Lavandula officinalis」と表示されているものを購入しましょう。精油には「学名」の記載があるのが一般的です。
【ラベンダーにも種類がある:犬には必ず「真正ラベンダー」を】
ラベンダー精油には4種類あります。犬に穏やかに作用する「真正ラベンダー」と犬への使用を避けるべき「スパイクラベンダー」「ラバンジン」「ラベンダーストエカス」です。。
「スパイクラベンダー」「ラバンジン」「ラベンダーストエカス」の3種に共通して言えるのは「カンファー」という成分を多く含む点。
「カンファー」はいわゆる「カンフル剤」の成分ですっきりとシャープな香りが特徴です。ケトン類に分類され、神経毒性が指摘されます。
神経毒性、と書くと何やら恐ろしいものに見えますがこれは使用量と濃度に依存します。カンファーは適量であれば、筋肉や神経への適度な刺激となり痛み和らげる、集中力を高めるなどの作用が期待されます。
他方刺激が強い物質であることもまた事実です。そのため犬への使用に向かない成分でもあります。
優れた鎮静作用を持つ成分を多く含むため、犬のストレスケアやリラクゼーションに最適です。ラベンダーに含まれる成分「酢酸リナリル」は鎮静作用を持つことで知られます。
また抗菌、抗ウイルス作用を生かして犬用ボディスプレーや肉球クリームへの使用もおすすめです。
- 学名:Lavandula angustifolia / Lavandula officinalis
- 抽出部位:葉と花
- 抽出法:水蒸気蒸留法
- 成分:酢酸リナリル、リナロール
老犬の「血行促進」を手助けする精油
老犬期に入ると運動量が減る、寝たきりになるなどで血行不良に陥るケースが増えます。
寝たきりの犬の場合はマッサージで血行促進を行いつつ、加温効果が期待できる精油を使った芳香浴がおすすめです。
加温効果が期待できる精油:ジンジャー

ジンジャー
【おすすめ用途】加温・食欲増進
ジンジャーは私たちの食卓での馴染み深い「生姜」から生成される精油です。
生姜はショウガ科の多年草です。薬味として料理に、漢方薬の生薬としても使用されます。スパイシーで温かみのある香りが特徴です。
【犬の乗り物酔い防止に】
犬の乗り物良い防止のために、車に乗る前にティッシュに染み込ませたジンジャー精油を嗅がせると効果的です。
【加温効果を利用したマッサージに】
ジンジャー精油は優れた加温効果で知られます。ジンジャー精油を加えた植物オイルでマッサージオイルを作成し、アロママッサージがおすすめです。
ジンジャーのマッサージオイル:
30mlの植物オイル(ホホバオイル、スイートアーモンドオイルなど)にジンジャー精油を1滴垂らし、マッサージオイルとして使用します。
ジンジャー精油は適度に希釈することで安全に使用できる
ジンジャー精油は原液のままだと皮膚刺激が強い精油でもあります。適度に希釈し、少量を用いる分には問題なく使用できます。犬に使用する際は適量を守るようにしてください。
直接皮膚に触れるマッサージオイルの場合、濃度の上限は約0.25%が目安です。精油の希釈濃度についてはこちらを参考にしてください。
関節痛、腰痛など痛みを伴う疾患のセルフケアに
ジンジャー精油の「鎮痛作用」を生かした痛みを伴う疾患のセルフケアにもジンジャーのマッサージオイルはおすすめです。
寒い季節に足腰や背中を痛そうにしている老犬に特におすすめです。
- 学名:Zingiber officinale
- 抽出部位:根
- 抽出法:水蒸気蒸留法
- 成分:6-ジンゲロール、ゲラニオール
加温効果が期待できる精油:レモン(FCF)

レモン
【おすすめ用途】殺菌、抗ウイルス、消臭
レモンの皮から抽出される精油です。さわかかなレモンの香りが楽しめます。
レモン精油には強力な抗菌作用があります。犬の気持ちを鎮める作用も併せ持っています。
消臭作用も抜群の精油で、ディフューザーで香らせることで室内の不快な匂いを和らげるのに役立ちます。
*光毒性に注意:柑橘の皮から得られる精油に含まれる成分「フロクマリン類」が紫外線に反応し、皮膚を刺激することによって腫れや赤みなどが現れることを光毒性と呼びます。詳細は「光毒性」の項目を参照してください。
レモン精油には光毒性がありますが、フロクマリン類を除去したレモン(FCF=フロクマリンフリー)精油も販売されています。犬への使用はこのフロクマリンフリー精油がおすすめです。
- 学名:Citrus limon
- 抽出部位:果皮
- 抽出法:圧搾法
- 成分:リモネン、β-ピネン
加温効果が期待できる精油:スイート・マジョラム
紫外線で傷んだ犬の被毛ケアの精油
紫外線の影響で犬の被毛がダメージを受ける場合があります。そうした際にスキンケア効果のある精油を用いたアロマスプレーを活用すると効果的です。保湿成分「グリセリン」を加えて作れば、パサつきや乾燥を抑えるのに役立ちます。
被毛ケアにおすすめ:ゼラニウム

ゼラニウム
【おすすめ用途】ストレスケア、ダニよけ
ゼラニウムには多くの品種がありますが、精油として用いられるのは「ローズ・ゼラニウム」と呼ばれる香りが特に良いものです。
犬の場合、ダニよけの精油としてもよく知られています。
ローズを思わせる甘くフレッシュな香りが特徴です。フランス領レユニオン島のゼラニウムは「ゲラニオール」の含有量が高く品質が良いことで知られます。ゲラニオールはローズに多く含まれる成分で、その芳香を特徴付ける成分でもあります。
フケ、皮膚のかゆみなどのトラブルにも用いられます。老犬のスキンケアにも最適です。
- 学名:Pelargonium roreum
- 抽出部位:葉と花
- 抽出法:水蒸気蒸留法
- 成分:シトロネロール、ゲラニオール、リナロール
被毛ケアにおすすめ:ラベンダー

ラベンダー
【おすすめ用途】ストレスケア、抗菌、抗ウイルス
甘さと爽やかさを併せ持つ香りでアロマテラピー初心者におすすめです。
ラベンダーには様々な種類があります。犬に使用できるのは真正ラベンダー、トゥルーラベンダーと呼ばれる種です。
必ず「Lavandula angustifolia」または「Lavandula officinalis」と表示されているものを購入しましょう。精油には「学名」の記載があるのが一般的です。
【ラベンダーにも種類がある:犬には必ず「真正ラベンダー」を】
ラベンダー精油には4種類あります。犬に穏やかに作用する「真正ラベンダー」と犬への使用を避けるべき「スパイクラベンダー」「ラバンジン」「ラベンダーストエカス」です。。
「スパイクラベンダー」「ラバンジン」「ラベンダーストエカス」の3種に共通して言えるのは「カンファー」という成分を多く含む点。
「カンファー」はいわゆる「カンフル剤」の成分ですっきりとシャープな香りが特徴です。ケトン類に分類され、神経毒性が指摘されます。
神経毒性、と書くと何やら恐ろしいものに見えますがこれは使用量と濃度に依存します。カンファーは適量であれば、筋肉や神経への適度な刺激となり痛み和らげる、集中力を高めるなどの作用が期待されます。
他方刺激が強い物質であることもまた事実です。そのため犬への使用に向かない成分でもあります。
優れた鎮静作用を持つ成分を多く含むため、犬のストレスケアやリラクゼーションに最適です。ラベンダーに含まれる成分「酢酸リナリル」は鎮静作用を持つことで知られます。
また抗菌、抗ウイルス作用を生かして犬用ボディスプレーや肉球クリームへの使用もおすすめです。
- 学名:Lavandula angustifolia / Lavandula officinalis
- 抽出部位:葉と花
- 抽出法:水蒸気蒸留法
- 成分:酢酸リナリル、リナロール
犬の被毛ケアに「グリセリン」を使ったアロマスプレー
犬の被毛のパサつきを抑え、潤いをキープするのに役立つ「グリセリン」を使ったアロマスプレーをご家庭で手作りできます。
グリセリンは無色透明の液体で、医療現場では保湿剤としても利用される安全な素材です。スプレーに適量加えることで保湿効果を高めることができます。
材料1:精油。ラベンダー、ゼラニウム各2滴ずつ。
材料2:水。精製水、なければ水道水でも可。95ml
材料3:グリセリン。ドラッグストアなどで購入可能。5ml
上記の他にスプレー容器が必要です。アロマ専門店のほか、100均でも購入可能です。
- スプレーボトルにグリセリンを入れ、精油を加える。
- 水を加えて蓋をし、よく振る。
- 犬の目の周りや肛門周辺などの粘膜を避け、スプレーする
作成したスプレーは冷蔵庫などで保管し、2週間以内に使い切ってください。




