犬のアロマテラピー

秋におすすめドッグアロマ(4)犬へ使用する際の注意点4つ

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AEAJ認定アロマテラピーインストラクター、Office Guriの諸橋直子です。今回も「犬のアロマテラピー」のお話です。「犬にアロマテラピーを行う際の注意点」について解説します。

このシリーズの過去記事は下記よりお読みいただけます。

●秋におすすめドッグアロマ(1)そもそも犬にアロマはOKなの?

●秋におすすめドッグアロマ(2)安全に楽しむための注意点

●秋におすすめドッグアロマ(3)安全に使用するための注意点、その2

犬にアロマテラピーを行う際の注意点

犬にアロマを行う際の注意点は以下の4つです。

・犬への使用に向かない精油は使用しない
・適切な使用量を守る
・犬が嫌がるそぶりを見せたらすぐにやめる
・持病のある犬、子犬、妊娠中の犬、老犬に行う際は慎重に

一つずつ見ていきましょう。

【1】犬への使用に向かない精油は使用しない

精油の中には犬への使用に向かないものがあるのをご存知でしょうか?精油の中には皮膚刺激作用が強いものや、神経毒性を持つ成分を多く含むものがあります。そうした精油は犬への使用に適していません。

下記の精油は犬への使用には向きません。

  • アニス
  • オレガノ
  • ウィンターグリーン
  • ウォームシード
  • カラマス
  • カンファー
  • カシア
  • クローブ
  • サッサフラス
  • サンタリナ
  • ジュニパー(果実より抽出したジュニパー・ベリーは使用可)
  • セイボリー
  • タイム
  • タンジー
  • バーチ
  • ビター・アーモンド
  • ヒソップ
  • マグワート
  • マスタード
  • ラベンダーストエカス
  • ルー
  • ワームウッド
  • ヤロー

この内容についてはOffice Guriのドッグアロマサイトでもご紹介しています。参考にしてください。

大切なのは犬と人間を同様に考えず、犬には使用できない精油があるという予備知識を持つことです。そして使ってみる前に、これは犬に使っても大丈夫かどうか?をきちんと調べることをお勧めします。

*尚、Office Guriでは犬以外のペットへのアロマ使用は原則おすすめしていません。これにつきましては、犬以外の動物とも一緒に暮らしている飼い主さんがご自身で責任を持ってお調べください。
(Office Guri宛に、この動物の場合はどうですか?とお問い合わせされてもお答えする立場にありません)

【2】適切な使用量を守る

犬へ精油を使用したマッサージオイルやスプレーなどを作成する場合は、0.25%以下での使用が基本となります。

人間の場合、精油を使った手作り化粧品での上限濃度は身体用1%以下、顔用0.5%以下が推奨されており、敏感肌の場合はさらに量を少なくすることが求められます。

犬は人間より体が小さいため、安全を考慮し、より少ない量で使用することが大切です。精油は多く使えばそれに比例して効果が得られるものではありません。適量を守って使用しましょう。

【3】犬が嫌がるそぶりを見せたらすぐにやめる

犬にも香りの好みがあります。これは人間も同じです。アロマの教科書に素晴らしい香りと絶賛されていても、どうしても合わないし好きになれない香りというのが1つや2つあるものです。

例えば私はイランイランの香りが苦手です。イランイランは甘く濃厚、オリエンタルな香りと表現されますが、私はこの香りを嗅ぐと必ず頭痛がしてきます。イランイラン自体は人気の精油ですので、これは本当に個人的に合わないというただそれだけです。

しかしながら、こんな風に「一般的に人気で、多くの場合問題なく使用できる香り」でも、合う合わないはあるので犬にもこの点は配慮が必要です。

では具体的にどう配慮すればよいかというと、初めてアロマテラピーを行う、初めての香りを使う場合は犬が自由に部屋の外に出られる環境で行うのがおすすめです。もし犬が好まない香りの場合、部屋を出ていくことができるからです。

またアロマテラピーを行って犬が少しでも嫌そうなそぶりを見せた時は、すぐに中止し換気を行いましょう。

【4】持病のある犬、子犬、妊娠中の犬、老犬に行う際は慎重に

現在持病があり通院している犬は、アロマテラピーを始める前にかかりつけ医に相談しましょう。特にてんかんを持病に持つ場合に注意が必要なのは人間と同じです。

妊娠中の犬は、香りによって気分が悪くなっても言葉で訴えることができません。そのため基本的には妊娠期間中の犬にアロマテラピーは行わないか、行う際は獣医師に事前に相談してください。

アロマテラピーを行うのは、基本的に月齢3ヶ月以上の犬です。3ヶ月未満の場合はごく少量の精油の香りを嗅ぐことにとどめ、アロマスプレーや肉球バームなどは使用しないようにします。

また老犬の場合は、基準量よりさらに少なめの量で行いましょう。

いかがでしょうか?今回を含めて4回に渡り、アロマテラピーを安全に犬と楽しむための基本ルールをお話ししてきました。いずれも通常、アロマショップで精油を買う際には説明してもらう機会がない内容です。

そのためぜひ、これから犬とアロマを楽しみたい飼い主さんにはこれらの注意事項を心に留めておいていただきたいと思います。

さて注意事項に長く時間を割きましたが、次回よりいよいよ「秋の犬におすすめの精油」をテーマにお届けします。今回おすすめするのは、高貴で優雅な香り「ネロリ」です。興味のある方はぜひ、楽しみにお待ちくださいね。

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